当院では、子どもの時期に発症した糖尿病の臨床研究を実施しております。
この研究は、通常の糖尿病診療で得られた過去の記録をまとめることによって、治療法の改善および合併症の抑制を目的として行います。このような研究は、厚生労働省・文部科学省の「人を対象とした医学系研究に関する倫理指針」(平成26年文部科学省・厚生労働省告示第3号)の規定により、研究内容の情報を公開することが必要とされております。
本研究は「既存情報を用いた観察研究」であり、非侵襲、非介入研究です。この調査のための採血、投薬などの医療行為は一切予定されておらず、カルテ(診療録)の情報と主治医から得られる医療情報で行われます。
本研究について詳細に説明します。市立美唄病院小児科(現在の所属先。後述する調査時は北海道大学小児科、斗南病院小児科に所属されていました) 松浦信夫医師が1973年から1996年にわたって、北海道内で発症した1型糖尿病患者様(出生年1955年〜1996年)527名の臨床情報(氏名、生年月日、発症時の状況など)を集め、1997年に発表しました。現在、そのときにまとめられた個人情報(コントロール状態、治療状況、合併症に関する情報)は市立美唄市立病院で厳重に保管・管理しています。今回はこの情報をもとにして、当院に通院歴のある方について、合併症の状態などの医療情報を調査いたします。
調査はこれらの情報のうち、氏名と生年月日をまず当院に送っていただき、通院歴を確認できた方を対象に現在の合併症の状態などの医療情報を調査いたします。通院歴のある方については当院で匿名化番号を患者様に割り当て、以後はこの番号で基幹施設である市立美唄病院と情報をやり取りします。このようにして個人情報保護に万全を期します。
この研究に関するお問い合わせなどがありましたら、下記の「問い合わせ先」へご照会ください。
研究の概要
●研究科題名
北海道内で15歳未満発症1型糖尿病小児の長期予後に関する研究
●研究機関
市立美唄病院
●研究協力機関
別添 共同研究施設(研究参加に同意された施設)
●研究責任者
市立美唄病院における責任者:松浦信夫医師
●研究の目的
小児期発症1型糖尿病の治療法の改善および合併症の抑制を目指しています。
●研究の方法
対象となる患者さん:1959年〜1996年に北海道内で発症した1型糖尿病患者様(出生年1955年〜1996年)
527名のうち当院に通院している方
利用する臨床情報:現在のコントロール状態、合併症や併発症の状態
●研究費の助成
日本財団のコストコ研究助成金に応募して研究費をいただいて実施します。
●個人情報の取り扱い
研究に利用する情報からは、お名前、生年月日など、患者さんを直接同定できる個人情報は削除します。
また、研究成果は学会や学術雑誌で発表されますが、その際も患者さんを特定できる個人情報は利用しません。
●研究協力を撤回する自由
対象となる患者様でこの研究に診療データを提供したくない方はいつでも研究への参加のご意思を撤回することができます。
そのような場合でもいっさいの不利益を受けませんし、今後の治療にも影響しません。
協力の撤回を希望される方は以下にご連絡ください。